息子のようだと思っていたはずなのに、変な期待をしている自分がいました。「会うのはマズイ・・」とは思いましたが、「何か私に助けてほしいことがあるのかも知れない」などと、自分に都合のいい理由を付けて彼に会いに行きました。

その時の彼は見たこともないような男の顔をしていました。その夜、私は結婚してから初めての無断外泊をして、初めて夫を欺きました。

若い彼と一度そういう関係になってしまうと、それまで経験したことのないような高揚感で彼の誘いを断れなくなりました。それどころか、自分で強引に理由をつけて外出の機会を作るようになりました。

さすがに無断外泊はしませんでしたが短時間でも肌を合わせたいと、そのことばかり考えていました。妻として母として、どうかしているような精神状態でした。

こんな状態が家族にバレないわけがありません。彼とそういう関係になってから夫にバレるまで1か月とかかりませんでした。携帯メールを見られ、その場で携帯を壊されました。

その後、3か月ほど家の外から鍵を掛けられ、一歩も外へだしてもらえない座敷牢のような暮らしをさせられた後、家から放り出されました。

彼に連絡をして事情を話しました。彼からは「もう連絡しないでほしい」と言われました。当然です。彼にどうこうできることではありません。

振りかえって考えれば、私はただ、若い男に溺れていただけです。彼を愛していたわけでも、彼が私を愛していたわけでもありません。

私に分ったことは自分は後先の考えられないバカだったということと、今まで20年近く頑張って築いてきた家族をあっという間に失ったということだけでした。

5.相手の男性が転勤に

私は金融機関にパートで勤務した28歳です。仕事の内容は、お得意先を回る(外商)係りの庶務で、日中はみんな外へ出てしまいますが、私は電話に出たりコピーをとったりと殆どが雑用でした。

そして不倫相手だったのが、その係りの既婚の39歳の上司でした。管理職だった彼はあまり外へ出ることがなく、二人きりで部屋に居ることが多かったのです。

ある晩、彼から電話が掛かって来ました。「個人的に会いたい」と言われ会うことになり、回数も増えていきました。

職場でばれるのではと心配していましたが嫌な予感が的中してしまったのです。たちまち社内に広まってしまい、職場に居づらくなってしまったのです。

私は自分なりに考えて姉にも相談した結果、「不倫はいけないことだ、必ず誰かを傷つけてしまう」と冷静になり、上司に私の思いを告げました。その後、上司は転勤になりました。噂が原因だったのかは確かめようがありませんでした。

旦那にばれなかったのが不幸中の幸いですが、(旦那と職場の人間との繋がりが一切なかったため)二度と同じことはしないと誓いました。