こんな予測できないリスクを本能的に避けようとするのは仕方がないことです。誰だって厄介ごとに巻き込まれたくありません。

困っている人との関係性

知らない子供が困っているのと、近所の子供が困っているのでは、対応が違ってくるはずです。知らない子供なら、見て見ぬ振りすれば一生関わることはありません。しかし、顔見知りの近所の子に何かあったら・・。

このように困っている人との関係性も、見て見ぬふりするかどうかに大きな影響を与えます。意地悪されているのが友達か知らない人か、失恋して相談に乗って欲しいとお願いされたのが好きな男性かどうでもいい男か・・。対応が違って当然です。

新たに生まれる利益賞賛

痛み以外にも、見て見ぬふりするかどうかの判断材料はあります。例えば、自分が行動することにより、新たな利益が生まれる場合です。

困っているのが子供ではなく、イケメンだったら?「もしかしたら、運命の出会いかも・・」「イケメンと話したい」と利益を得ようと行動する人が現れます。

逆に言えば、利益が生まれない=自分に得がなければ行動しない人もいるということです。「行動しても何の得にもならないし・・」これも見て見ぬふりする人の代表的な心理のひとつと言えるでしょう。

緊急性の高さ

相手の緊急性が高いと、損得関係なく行動するのが人間です。例えば、迷子ではなく、子供が倒れていたら?事故にあっていたら?誰だって立ち止まるはずです。

逆に言えば、緊急性が高くない場合、「別に自分が行動を起こさなくても大丈夫でしょ。誰かが何とかしてくれるし、自分で何とかできるかもしれない・・」そう考えて、見て見ぬふりしてしまうのです。

思考停止しないこと

ここまで見て見ぬふりする人の心理をいくつか解説していきました。積極的に行動することは素晴らしいですが、それによって自分に大きな損失がでるようなら話は変わってきます。何でもかんでも首を突っ込むことが正解とは言えないでしょう。

大切なのは、今回紹介したように様々な見て見ぬふりする心理が働くのを理解することです。そして、総合的に判断して「今行動しても問題ない」と思えた時に、手を差し伸べるだけで十分立派です。

とにかく巻き込まれたくない!関わりたくない!と思考停止してしまうと、助けられる場面でも見て見ぬふりしてしまいます。見て見ぬふりする人を卒業したければ、思考停止しないことです。