老いも若きもタトゥーを入れている人が多いイギリス。街を歩けばあちこちでさまざまなタトゥーを見かけます。そんな昨今のイギリスのタトゥー事情と2020年には受け入れ側の東京オリンピックについてご紹介いたします。

若者の3人に1人がタトゥーを入れている

イギリスでは現在タトゥーを入れている人は成人の5人に1人。若い人に絞れば3人に1人の割合だと言われています。その人口はこれからも益々増えていくことと予想されます。

かつてのサッカー界のスーパースター、ベッカム氏をはじめセレブリティの大胆なタトゥーに憧れ好奇心で入れる方が増え、今ではすっかりカルチャーの一部になりました。数が多いせいもありますが、イギリスではかなり大胆なタトゥーを入れていても怖い人?という印象は全くありません。

ちなみにタトゥーは法律上では18歳以下は禁止されています。禁止されている分、18歳になったとたん「待ってました」と言わんばかりに大胆なタトゥーを入れる若者が多いのも現実です。

タトゥーの職業差別はないのか?

多くの人がタトゥーを入れているイギリスですが、もちろん全ての人に受け入れられているわけではありません。

タトゥーは労働階級やミドルクラスの人々のものと未だ思われている部分もあり、アッパークラスの中には好ましく思っていない人がいるのも現状。知らない人に対して表面上否定はしませんが、自身の家族や子どもが入れるとなると家族全員で反対するでしょう。

それは職業でも例外ではありません。たとえば金融関係や警察、教育関係などは手元や首など見える場所にタトゥーがある方はまず見かけませんし、警察では正式に2012年から見える場所にタトゥーを入れるのは禁止になっています。

しかしながらタトゥーがあることで仕事をクビになったりすることはなく、実際「見えないパーツ」に入れている方もたくさんいます。

昨今のタトゥーのトレンド

可愛い女性よりもセクシーな女性を好む傾向にあるイギリスでは、女性のタトゥーは主にセクシーさを強調するためのもの。

女性に人気のパーツは人気シンガーのリアーナのように鎖骨や、次に胸骨(乳房の下部分)、手首や足首、指などが人気です。

男性はワイルドさを求めるので、年々大きくなっている大胆なサイズのタトゥーがトレンドで和柄や漢字をモチーフにしたものも人気です。「鼠男」「椅子」などおかしな漢字を入れた方も時々目にし思わず笑ってしまうときもあります。

Noとは言えないタトゥーもある

人によってはあまり良い印象のないタトゥーかもしれませんが、中には「そうだったのか」と否定ばかりできないケースもあります。

たとえば、乳癌で乳房を切り取ってしまった後の傷口におしゃれで立体的な美しいアートを施したり、目立つ部分の火傷の痕や、もともとある痣を活かしてパターンを作るなど、身体的コンプレックスをタトゥーでカバーするケースがそれです。

そういった方の多くがタトゥーを入れることで、自信と笑顔を取り戻し、充実した日々が送れるのであれば誰も否定はできないはずです。

ABOUTこの記事をかいた人

イギリス在住の元インテリアコーディネーター。趣味はDIYとガーデニングです。日常から感じた何コレ?や、カワイイ!ビックリなどのアレコレを楽しくシェアできたらと思っています。