はっきり言って、フランス人は仕事をしません。郵便や荷物はちゃんと届くか怪しいし、工事だっていつまでたっても終わらない。納期はあくまで目安。しかし、そんな仕事をしないフランス人であっても、時には仕事うつになります。
「仕事しないくせにうつになるってどういうこと!?」と突っ込みたくなりますが、今回はフランス人の職業観や仕事うつ、その対策などについてご紹介します。
フランス人、ホント仕事して!
フランスでは、日本のように物事がスムーズに進みません。レストランやホテルのダブルブッキングは日常茶飯事。銀行や警察の受付で何時間も待つことがありますし、待たせたことに対する謝罪はもちろんありません。Amazonの配達だって何日も遅れますし、時には届かないこともあります。
フランス人は夏に長いバカンスを取りますし、1日の勤務時間も短く残業はしません。仕事中であっても同僚とは雑談で盛り上がり、知人が通りかかればビズの挨拶を欠かさないのがフランス人。
日本だったらありえないですよね。しかし、フランス人たちは言います(ドヤ顔で)。
- 「フランス人は仕事熱心な国民。」
- 「仕事しない南欧のヤツらとは違って、自分たちフランス人はちゃんと仕事するからエライ。」
確かにイタリアやスペインなど南欧の国の方がルーズで、例えば待ち合わせに1時間くらいは遅れても全く問題ないと聞きます。日本人から見るとフランス人もイタリア人も仕事してないことに変わりはないのですがね…。
それでも仕事うつになるフランス人
さて、一見仕事にストレスを感じていないように思えるフランス人であっても、仕事うつになってしまうことがあります。そもそも働くことが嫌いな上に、勤務条件や職場の人間関係、仕事の内容などに不満を感じ、病んでしまうのです。
「職種の関係でバカンスの時期が恋人とずれてしまう」なんてのも、フランス人にとってはストレスになりえます。
そもそも有給を消費しきれない日本人からすると、なんともゼイタクな悩みですが、それでも彼らには重大な問題なのです。
休むのが当たり前
フランスでは、オーバーワークは本当に良くないものという考えが常識として浸透しています。「休みは権利なのだから休まないのは悪」というのが普通の考え方です。
「有給を取るのはみんなに申し訳ない」と考える日本とは真逆です。日本のサラリーマンの話をすると、「なんで休まないの?そんなに仕事が好きなの?」と本当にびっくりされます。
最近、日本では過労死問題が深刻化していますが、日本語の「過労死」がそのまま「karoshi」としてフランスでも使われています。職場でのストレス問題解消のため、企業もカウンセラーや精神科医を用意しています。
休める時に休んでおかないと、絶対しわ寄せがきます。休まないせいで仕事に支障が出たり、仕事うつになったりすれば、それこそ「なんで休まないの?」と非難されることになります。
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