「昆虫食」という言葉を聞いたことがありますか?わたしも初めて聞いたときは「え!?虫を食べるの!!?」と驚きを隠せませんでしたし、虫を食べるなんて信じられないと思いました。しかも、美食の国として知られるフランスで大注目の食文化だというのだから、さらに驚きです。

日本ではまだまだ馴染みのない言葉かもしれませんが、「イナゴの佃煮」と聞けばそれほど奇妙なものには思えないでしょう。昔は日本でも貧しかった頃は色んな虫を食べてきた過去があります。

今回は美容やダイエット面でも非常に注目度の高い「昆虫食」について紹介していきます。

昆虫食は貴重なタンパク源として注目

タンパク質はわたしたちの体の組織全般をつくる大事な栄養素です。タンパク質が不足すると、髪の毛や肌がボロボロになったり、体調が慢性的にすぐれないなどといった不調を起こす危険性があります。

日本で暮らしていると味噌や豆腐などを普段からよく食べるので、タンパク質不足とは比較的無縁になります。しかし、欧米などでは意識的に摂らないと、タンパク質は不足しがちです。

特にベジタリアンといった人たちにとってタンパク質は、非常にとり入れにくい栄養素となっています。そこで、タンパク質が50%を占める昆虫が貴重な栄養素として注目されているのです。

また、昆虫を食べるということは、昆虫が生命維持に必要な栄養素をすべてとり入れることができるという面で非常に優れています。その効率の良さは1キロの牛肉を食べるよりも、1キロのバッタを食べる方が摂取できる栄養素の方が高いといいます。

その他にも昆虫によって様々ですが、ミネラル・ビタミンやアミノ酸も豊富ということで、栄養面からみても優秀な食材といえるのです。

昆虫食初心者にはコオロギやミルワームがおすすめ

ヨーロッパを中心に注目を集めている「昆虫食」で食べられるのは、主にコオロギやミルワーム(小型のイモムシ)が主流となっています。

もちろん野生に生きていたものを加工・販売しているとなれば安全面が心配されますが、売られているものは食用に養殖されているので、寄生虫などの心配もありません。

またフリーズドライになっていたり、かたちが残らないようにパウダー状になっているものが多く、緊急時の非常食としても注目されています。

香ばしく、美味しい!

「昆虫食」というと日本では馴染みがないですが、中国や東南アジア、アフリカでは今でも虫を食べることが当たり前の国もあります。

なかでもコオロギは炒めたり揚げたりすることが多く、その味はエビに近いんだとか! 「見た目がちょっと・・・」と思う方にはコオロギ・パウダーが人気で、ハンバーグの種やソースに混ぜたりと、幅広い使い方ができます。

また、入門編としては「ミルワーム」も人気です。本来はトリやサカナのエサに用いられることが多い1センチほどの小さなイモムシですが、乾燥させたその味はカリカリと香ばしく、薄味のかつお節のようなイメージ。おやつ感覚でも食べることができますね。