フランスは失業率が2桁と非常に高いです。そのため一度仕事を見つけると皆なかなか辞めません。仕事を続ければ続けるほど毎年給与が上がることもあり、ますます離職しません。

そんなフランスで暮らすようになり、初めて職場で送別会が開催されました。今回はフランスの送別会の模様を日本との違いを交えながらレポートしていきます。

送別会は本人が主催する!?

日本だと送別会は辞める本人ではなく、同じ部署の同僚たちが企画するものではないでしょうか。それがフランスでは逆です。辞める本人が自分の送別会を開催します。

送別会を開く日時から場所、誰を招待するかまで辞める本人が決めるのです。今の職場を去る準備をしながら新しい職場の準備、そしてさらに送別会の手配まで行うのですからなかなか大変です。

今回私が参加した送別会は、ビストロで行われました。辞める同僚本人が会社終わりにそのビストロを下見して、そこのオーナーに直接掛け合って予約を取っていました。

日本の居酒屋やレストランと違って個室がないため、ビストロの一角を貸切スペースとして壁にリボンをかけ、その他一般のお客さんは入れないようにしていました。

パリ市内のバーやビストロでは大体どこも20時まではハッピーアワーでドリンクを通常価格より安く飲むことができます。

今回の送別会では同僚が交渉してくれたおかげで20時以降もずっとハッピーアワーの値段でドリンクをオーダーすることができました。

こういった会場側へのサービスへの注文も送別される本人が自ら行います。バーやビストロに限らず、送別者の自宅やオフィスの会議室などでも行われます。

関係ない人もウェルカム!

会場に着くと職場の人以外もたくさんいます。同僚の恋人やパートナー、送別者の習い事の友人たちなど色々な人が呼ばれていました。

日本での送別会は同じ部署の人、いくら誘ったとしても同じ会社の人までではないでしょうか。

それがフランスだと違います。家族や恋人はもちろん職場と全く関係がない人でも、送別者が招待したのなら誰も何も異議申し立てしません。みんなでワイワイと楽しみます。

寄せ書きはなし!?

日本では送別者に寄せ書きをしたりメッセージを集めたり、と何かしらプレゼントを渡すのではないでしょうか。フランスでは送別会にも寄るかと思いますが、日本ほど一般的ではありません。

今回参加した送別会もこれといって何か用意するわけでもなく、みんなで集まって飲んでワイワイ話してお開き!といった感じであっさりしていました。