10月はハロウィンのほかにも、世界的に賑わうイベントがあります。ビール好きの人ならすぐわかりますよね。そう、オクトーバーフェスト(Oktoberfest)です!日本各地でもオクトーバーフェストが開かれているため、参加した人も多いでしょう。

今回は世界二番目の規模と言われているカナダはキッチナー(Kitchener)のオクトーバーフェストに初めて参加した私が、その大盛況ぶりをレポートしたいと思います。

そもそもOktoberfestとはどんなお祭り?

オクトーバーフェストと聞くと、ただビールをたくさん飲めるお祭り…と思っている人も多いかもしれません(私もそのうちの一人です)。

元は、1810年にドイツ・バイエルン王国で開かれたバイエルン王国の王太子の結婚が発祥とされています。パーティは同年10月に数日間行われ、その間パレードや競馬を行ったり、大量のビールを領民に振る舞ったりしたのですが、それが翌年以降も定着して今のオクトーバーフェストにつながったのです。

キッチナーがなぜ世界で二番目の規模なの?

今や世界的なお祭りとなっているオクトーバーフェスト。それがなぜ、カナダの地方都市キッチナーで開かれるものが世界二番目もの大規模なのでしょうか。

キッチナーはオンタリオ州南西部にある人口約20万人ほどのさほど大きくない街ですが、実はドイツ系移民が多いのが特徴です。その多さは第一次世界大戦が勃発するまで、この街がベルリンと呼ばれていたほど。

いまでも街を歩くと、“Schweitzer”“Rozenberg”“Wilhelm”などとドイツ由来の人名・地名がキッチナーの道路や地名などに数多く使われていますし、ドイツ語を話せるカナダ人も少なくありません。

このようにドイツの文化が現代にも受け継がれており、オクトーバーフェストもそのひとつなのです。

キッチナーのオクトーバーフェストはイベントがたくさん!

キッチナーのオクトーバーフェストは、イベントが盛りだくさん。もちろんビールを楽しむのは日本と同じですが、特にキッチナーでは民族衣装を着た人々によるにぎやかなパレードを行うのが特徴的です。

パレードはThanksgiving day(10月第二月曜日に開かれる感謝祭)に行われるもので、感謝祭に開かれるパレードとしては、なんとカナダではキッチナーだけ。テレビやラジオでカナダ全土に中継されるほどの盛り上がりです。

今年はパレードの直前まで雨が降っていたのですが、パレードの時間になると雨が止んで太陽が顔を出したため、地元メディアは「雨もオクトーバーフェストパレードに遠慮したようだ」と報じていました。

また、オクトーバーフェストが開催される前の9月下旬から、ドイツ音楽ライブやダンス、ドイツ語教室、ファッションショー、宝探しなどと数々のイベントが行われます。

ビールを楽しむのは10月に入ってからで、ダウンタウンでビール樽を割るオープニングセレモニーが行われてから正式にスタートします。

残念ながら私はビール樽の鏡開きイベントに行くことはできませんでしたが、ドイツの民族衣装を身にまとったミス・オクトーバーフェストや州首相、市長らが出席し、大勢の観客の前で盛大に開かれたようです。