イギリス料理がまずいと言われたのは一昔前。イギリスでは食べ物に対して確かに保守的な人は多いものの、実は美味しいものがたくさんあるんです。
その中でも「パン」は素朴でクセになりそうなおいしいものがたくさんあり、日本に比べてリーズナブルでボリューミー。今回はイギリスに来たら試してほしい、日本人が好きそうなおいしいパンをご紹介します。
意外と種類の多いイギリスのパン
イギリス人にとってパンは主食のひとつなので、日本に比べてリーズナブルで量がとても多いです。大人の顔ほどもありそうな大きいパンや食パンも日本の袋単位の2倍ほどの量で£1(約140円) 前後程度。
パンひとつしてもホワイトブレッド、全粉粒、ナッツや雑穀入り、グルテンフリーなど含まれる原材料は、多国籍なお国柄だけにそれぞれの国の嗜好や健康目的などによっても種類が異なります。
1. イースターに欠かせないホットクロスバンズ
1年中出回る人気のパンですが、特にイースターの時期に山積みにされるパンと言えばホットクロスバンズ。レーズンなどのドライフルーツにシナモンやミックススパイスが香り、真ん中に十字の印が入ったしっとりフワフワのパンです。
このパンの歴史は古く14世紀。グッドフライデー(キリストが処刑された日)にある教会の牧師が貧しい人たちに十字架の入ったパンを配ったことから始まったと言われています。
そういった理由から、特にイースターの期間中はどのスーパーやベーカリーでも様々な味や種類のホットクロスバンズがたくさん出回り、イギリスにとってはなくてはならないパンです。
基本の食べ方はこれを横にスライスし、バターを塗っていただくのが定番。アレンジとしてアイスクリームを挟んだり、硬くなったらパンプディングにしてもおいしいです。

2. モチモチ食感のクランペット
クランペットは日本でも注目されるプツプツとした独特の穴の開いた、モチモチ食感のパン。基本の食べ方はトースターで温めて、はちみつやゴールデンシロップやメープルシロップに、バターを乗せてシンプルにパンケーキのように食べます。
穴の部分にシロップとバターがしみ込んで、口に入れるとじゅわっと、そしてモチモチと少し歯ごたえのある食感が特徴。パン自体にクセがないので、チーズやハム、卵など食事系のものとも相性抜群です。
弾力のある食感は、日本人にも人気で一度イギリスに留学した方の中には、「あのクランペットがまた食べたい!」という方も多いと聞きます。
写真は新しい形のジャンボタイプ。季節によっては星型やおうちの形のものなど色んな形のクランペットが販売され、子どもたちにも人気です。
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