移住してからの不安材料を軽減するためにも、移住先の国で、現在と同じあるいはそれに近い仕事を続けられる可能性があるかどうかを調べる、居住予定の地域の求人をチェックするという事前調査は不可欠です。

また、希望の職に就くために、現地の職業訓練校、専門学校、大学や大学院への進学を考慮する必要がある場合もあります。

4.留学生や観光客ではなく移民として生きるということ

留学生として外国に滞在する場合、日本に興味のある現地人や他の留学生と交流する機会が多いと思います。

しかし、現地社会で永住前提の移民として生活する場合、外国人や外国文化に全く興味や理解がない現地人とも関わり、その中で自分の居場所を築いていく必要があります。

また、「移民であっても現地人と対等になる努力をして当然!」という風潮の強いヨーロッパ社会では、外国人の言語習得や経済的、社会的自立の問題に関しても、「外国人だから仕方ない」と大目に見てくれる現地人は想像以上に少ないのです。

5.苦楽を共にしようというお互いの覚悟

異国での結婚生活は、移住する側の努力だけでなく、受け入れる側であるパートナーに苦楽を共にする覚悟があるかどうかによっても大きく変わってきます。

「大人になってから生まれ育った国を離れ、ゼロから生活の基盤を築く過程での苦労と孤独感」を理解する努力をしない現地人の夫側が、妻に移住直後から現地人女性と同等に働くようプレッシャーをかける、日本への一時帰国に難色を示す等、思いやりに欠ける行動を取った結果、夫婦関係が破綻するというケースは決して稀ではありません。

実際に経験したことがない状況を頭だけで考えたり、見たこともない現実を想像するのは難しいと思います。

それでも、国際結婚に関する自分の不安を相手に伝え、話し合う事、移住後の生活について出来る限りの情報検索をしておく事で、ある程度、結婚後の夫婦のすれ違いや移住先の国への極度の不適応を予防する事はできますよ。

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神奈川県横浜市出身の30代の日本人女性です。2012年に、スウェーデン人男性と結婚し、スウェーデン南部へ移住しました。現在は、現地の大学で心理学と教育学を勉強しています。また、学業の傍ら、スウェーデン在住ライターとして、海外生活、留学、異文化理解、ヨーロッパと日本の教育などに関する記事を投稿しています。