日本人が海外の大学や大学院への進学を考える場合、アメリカ、イギリス等の英語圏の国を留学先の選択肢として視野に入れる場合が殆どだと思います。
とはいえ、「ヨーロッパ各国の大学教育について知りたい!」「英語圏以外での正規留学も検討してみようかな」という方は、意外に少なくないのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、現地在住の著者がスウェーデンの大学教育制度、入学要件、出願方法等の情報をご紹介します。
スウェーデンの大学教育
スウェーデンの学士課程を卒業するために必要な単位は180単位です。
春学期(1月中旬から6月上旬)と秋学期(8月下旬から1月中旬)の2学期制を適用しているスウェーデンの大学で、フルタイムの学生が1学期当たりに履修する単位数は、約30単位です。そのため、卒業までに要する期間は約3年間となります。
スウェーデンの大学で学士号を取得するためには、履修する科目(コース)がほぼ固定されている学士プログラムに入学する、あるいは、国内の大学で開講されている単科コースの中から、専攻科目と副専攻科目を自由に組み合わせて履修するという2つの方法があります。
ただし、医療職、ソーシャルワーカー、教員、エンジニア等の特定の職業に就くための教育を受けることを希望する場合は、プログラムに入学する必要があります。
スウェーデンの大学院教育
修士課程への留学であれば、英語で授業を行うプログラムと単科コースが非常に充実しているので、学部留学よりも選択肢が広がります。
スウェーデンの修士号には、1年間のフルタイムの学習で60単位を修得する事で取得できるmagisterexamen、2年間のフルタイムの学習で120単位を修得した後に取得できるmasterexamenの2種類があります。
いずれの修士課程を修了した場合も、博士課程への入学基準を満たすことが可能です。
スウェーデンの大学、大学院が要求する語学力
使用言語がスウェーデン語の学士課程あるいは修士課程へ入学するための基本条件を満たすためには、スウェーデン語力に加え、英語力の証明も求められます。
スウェーデン国外に居住する外国人学生が大学入学レベルのスウェーデン語力を証明する方法として、TISUSという語学試験に合格する、あるいは現地の大学でスウェーデン語コースを履修し、単位を修得する等があります。
英語で勉強できるプログラムやコースを出願する際は、TOEFL ibt 90点, IELTS 6,5 点に相当する英語力の証明のみが求められます。
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