NYは「アートの街」といわれるほど、多くのアートを見ることができます。アートの街といわれるのは、美術館が多いからという理由の他に、公園などの公共の場にも展示される「パブリック・アート」も盛んであることも挙げられます。

そんなパブリック・アートは、日本にも歴史があり、現在もあらゆるところで見ることができます。今回は、NYと日本のパブリック・アート事情をご紹介しましょう。

パブリック・アートとは

パブリック・アート

パブリック・アートとは、美術館以外の公共の場に展示されるアートのこと。この公共の場とは、公園や道路などを指します。そして展示されるアートは、彫刻から記念碑など多岐に渡ります。

このパブリック・アートは、欧米が発祥の地とされています。今から60年以上も前の1950~1960年代に、パブリック・アートの概念が生まれました。

なぜ、パブリック・アートが誕生したのかというと、街の景観を良くし、さらにその街の個性や文化を広めるためです。「町おこし」ともいえるかもしれませんね。

このパブリック・アートの誕生により、これまで美術館などでしか見ることのなかったアートが、人々にとってより身近に感じられるようになったのです。

一方、アーティストにとっては、自分の作品が公の場に出ることになるので、名を知られるきっかけにもなりました。街を活性化させ、人々とアーティストをつなげる役割があるのが、パブリック・アートなのです。

日本のパブリック・アート事情

このパブリック・アートは、欧米諸国だけでなく、日本でも見られます。

日本のパブリック・アートの歴史も、1960年代頃に遡るようです。最初は野外で催すアート展のような形で誕生し、徐々に街中をアートで飾るようなプロジェクトが多く企画されるようになったといわれています。

日本のパブリック・アートで有名なのが、あの有名アーティスト・岡本太郎の作品。彼の作品は、都内の公園・銀座数寄屋橋公園や劇場・松竹セントラル劇場などの公共の場に設置され、人々に親しまれています。

また、街全体をあげてパブリック・アートを展示する例として、神奈川県横浜市で3年ごとに開催される「ヨコハマトリエンナーレ」が挙げられます。このイベントは、街の人々とアートが共生することを目的とし、企画されたそうです。

パブリック・アートは、日本においても町おこしという意味合いで広まっているといえるでしょう。

NYのパブリック・アート事情

一方、NYのパブリック・アートは、1950年代後半からアメリカ国内で広まった”Percent for Art”というアート政策の導入がきっかけで広まったといわれています。

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海外のトレンドとグルメに敏感なWebライター。ニューヨークとトロントへの留学経験があります。BLAIRでは、留学の体験談や話題のグルメ・観光情報などを発信していきたいと思います!