スウェーデンの食文化が日本で注目を浴びる機会は殆どありません。そのため、著者がスウェーデンから日本へ一時帰国した際によく、「伝統的なスウェーデン料理にはどんなものがあるの?」「スウェーデンでは普段何を食べているの?」という質問を受けます。
そこで今回の記事では、スウェーデンの家庭やレストランで一般的に食べられている料理の一部と、現地の外食事情についてご紹介します。
平日のスウェーデン人家庭の食卓に並ぶ料理

スウェーデン発の家具メーカーIKEA内のレストランでもおなじみのミートボールとマッシュポテトは、スウェーデンで最も代表的な家庭料理です。
多くのスウェーデン人は、週末等、時間のある時には自家製のミートボールを作りますが、スーパーで販売されている冷凍のミートボールも、多忙なスウェーデン人家庭では重宝されています。
マッシュポテトは、ソーセージやステーキ等の付け合わせとしてもよく食べられています。
その他にも、Pyttipanna(ピッティパンナ)と呼ばれるサイコロ状に切ったジャガイモと牛肉あるいは豚肉、玉ねぎを炒めた料理や、Sjömansbiff(シューマンスビッフ)という、やはりジャガイモと牛肉、玉ねぎをブイヨンとビールで煮込んだ料理等が、一般家庭の平日の食卓ではおなじみとなっています。
また、スウェーデンの家庭料理は、他国の食文化の影響を強く受けている傾向があります。そのため、日本の食卓でもおなじみのスパゲッティミートソースやロシア料理のビーフストロガノフをソーセージでアレンジしたもの等もよく食べられています。
こういった比較的食べ応えのある料理ではなく、パンケーキやサンドウィッチ等の軽食で夕食を済ませるという人も少なくありません。
スウェーデンの外食で楽しむ世界各国の食文化

移民の多いスウェーデンでは、ケバブを中心とした中東料理、中華料理、タイ料理、ベトナム料理、イタリア料理等、世界各国の食文化を楽しむことができます。
私の住んでいる地域では、本格的な和食専門のレストランというのは非常に少なく、お寿司や味噌汁を中心とした一部の日本食は、主に中華料理店やタイ料理店で取り扱われています。
他のヨーロッパ諸国のアジア料理店と同様に、スウェーデンでも、サーモンの握り寿司と、サーモンあるいはマグロとアボカドの巻き寿司が人気メニューとなっています。
テイクアウトサービスが充実しているスウェーデンのレストラン
スウェーデンの外食産業のもう一つの特徴として、ピザ屋やハンバーガーショップだけでなく、ステーキハウスやアジア料理店等、非常に多くのレストランで、テイクアウトサービスを利用できるという点が挙げられます。
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