「あの人はいつも楽しそうだな」「あの人は幸せオーラが全開で、羨ましいな」と思ったことは誰にでもありますよね。

自分とは違うから楽しそう、自分とは違うから幸せそう。分かってはいても、他人の持っているもの・やっていることの方がよく見えてしまうものです。でも、それで落ち込む必要なんてありません。

あの人と自分は違うのだから、違う楽しさや幸せがあるに違いありません。落ち込んでいるだけではなんの意味もないのです。

わたしたちは他人と比べるのをやめることはできません。やめることができないのなら、他人と自分を比べて落ち込むのではなく、その人の「羨ましい」と思う部分をなりたい自分像に近づくためのロールモデルにしてみましょう。

他人と比べて落ち込む必要はない

自分は自分だからと思っていても、「他人が羨ましいな」と思うことはよくあります。社会で生活していると他人と自分を比べることは当たり前で、みんな生き残るために他人より優れていようとしているからです。

どんなに努力して目標を達成しても、また次の目標ができてまた努力するという生活を繰り返しているので、充実していると思いながらも、どこか虚無感が拭えないということもありますよね。

そんなときにすてきな人たちを見かけると、「楽しそうでいいな」「自分もあんな風になりたい」と思ってしまいます。他人が持っている「自分が欲しくて手に入れられないもの」が羨ましくなってるのです。

劣等感を抱いたり落ち込んだりする人は、ネガティブな感情や自分に自信がないために、他人と自分を比べてしまいがちです。そこに論理的な理由はありません。

そこで落ち込むのではなく、その「羨ましいもの」を「自分に足りないもの」「なりたい自分の一部」という風におき変えてみるといかがでしょうか。

なりたい自分像に足りない要素を知る手がかりに

比べること自体が悪いのではなく、「自分なんかダメだ…」と思い込み、持っている本来の力を出せないことに問題があります。

「あの人の方がいい成績を出しているから、自分も負けてはいられない」とポジティブに捉えれば、よりよい結果をだすことも可能です。それは仕事や日常生活だけでなく、自己実現のためにもいい影響を与えてくれます。

「なぜあの人が羨ましいのか」「あの人のどんなところがいいと思ったのか」を掘り下げて考えることで、現在の自分に足りないものがなにかを見極めるチャンスになるのです。

あの人が持っているものと自分が持っているものを比べれば、自然と自分に足りないものが何かがわかるようになりますよね。あとは、足りないものを補うために行動するだけです。

自分磨きと称してたくさんの習い事に通って失敗している人が稀にいますが、そのような人はなりたい自分がどんな要素を持っているかが曖昧で、なにを優先して手に入れるかが定まっていないために中途半端になってしまっているからだと思います。

なにかに向けて行動するときは、目標がなければ道に迷ってしまいます。まずはなりたい目標を設定して、自分に足りない要素を洗い出す。なにをやるかを決めるのはその後です。