このとき友人は突然の出来事に驚いたそうですが、さらに驚いたというのが、周囲の乗客が運転手の休憩を「当たり前」と捉えていたということ。

日本だとこういう勤務態度は許されないことを考えると、カナダは働き手にやさしい環境なのかもしれませんね。

バス

急な体調不良でも病院で数時間待ち

続いては、カナダの医療制度についてです。カナダでは永住権を得ると医療費がかかりません。

医療費無料と聞くと、医療費を十分払えない社会的弱者に寄り添ったすばらしい取り組みに感じますが、カナダの医療制度は良し悪しだと思います。

その理由は、病院に行くには予約をしてしばらく待たなければならないことが多く、また当日病院に行っても診察まで待たなければならないためです。

幸いにも私はカナダの病院に行く機会がありませんでしたが、私の友人には、突然の体調不良に襲われて病院に行ったところ、診察までに4時間待たされた人もいますし、大病の心配があったある友人は検診の予約が全く取れず、数か月待たなければならなかった、と聞きました。

もちろん病院によってはスムーズに予約でき、待ち時間も少ないところもあるので、一概にカナダの病院がすべてのんびりしているとは言い切れません。

しかし、日本の医療制度は負担が少ないですし、かかりつけの病院に当日駆け込んでも対応してくれる面を考えると、健康面に不安のある人は日本の方が迅速にケアしてもらえるので安心かもしれません。

賃貸物件の不具合も数カ月待ち!?

最後は賃貸物件の不具合についてです。日本では賃貸物件で何か不具合が出た場合は、不動産会社や大家さんに依頼すればすぐ修繕してくれますが、カナダではしばらくの間またなければならないケースが多いようです。

例えば以前住んでいたうちのマンション。築3年ほどの新しい物件だったのですが、住んでから数カ月ほどたったある日、寝室の天井から水滴がしたたり落ちてきました。しかし、管理会社に何度も連絡してみたものの、しばらくの間一切レスポンスがなかったのです。

ようやく管理会社がチェックに来てくれたのは、退去が2か月後ほどに迫ってきたある日のこと。

スタッフが部屋の水漏れを確認したところ、「契約更新して来季もここに住むの?」と聞いてきたので、更新はしない旨を伝えたところ、「工事すると少しの間この寝室が使えなくなっちゃうし、あと2ヶ月くらいなら我慢したほうがいいね!」と言って去って行ったのです。

同様のトラブルは別物件に住む友人の家でも起きており、友人の家でも担当者が確認に来てくれるまでしばらくの期間を要したそうです。