ターキーが焼きあがって切り分けられ、さあテーブルにつきましょうとなったら、子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで、全員三角の帽子をかぶりクラッカーを一斉に鳴らします。
自宅だけでなく、家族向けのレストランやパブなどでもこれが配られます。
“ディナー”とは名がつきますが、一般的に食事の開始時間は午後3時前後から。当日はゆっくりとターキーが焼きあがるまでの時間、シャンパンやワインにミンスパイなどのスナックをつまみます。
こうして日本のお正月さながら食事とお酒をたっぷり楽しむのがイギリス流。あまりに量が多すぎてデザートまでたどり着く頃は、酔いも回ってお腹もはちきれそう。この時期は皆がダイエットは後回しになってしまいます。
自宅でもドレスアップがマナー
イギリスのクリスマスはレストランやパブではもちろん、たとえ自宅でもドレスアップが必要。クリスマスセーターはもちろん、セクシーなドレスやキラキラと光る素材やスパンコールのトップスなど、”特別感”のあるものを着るのが一種のマナーにもなっています。
もし留学先などでクリスマスの時期にイギリス人のお宅に伺う場合は、ちょっとばかりドレスアップしていくことを心がけて。
もちろん過度にする必要などありませんが、クリスマスを意識した装いをしていくことでホストもきっと喜んでくださるはず。
ナイトライフを楽しむなら、女性はこの日ばかりはおしゃれ優先。どんなに寒くても華やかなドレスやお洋服にコートだけを羽織り年に、一度のお祝いムードを盛り上げます。
イギリスの冬は場所にもよりますが、-10℃前後にも達する地方も。寒がりの日本女性にはちょっぴり厳しいクリスマスの夜なのです。
イギリス人にとってのクリスマス
早い人では夏ごろからプレゼント選びに頭を悩ませ、11月頃にはデコレーションを施し、皆が楽しみに待つクリスマス。
この時期になると、人々の会話は「今年のクリスマスはどうするの?」が会話のメインになってきます。しかし、これは日本のように恋人同士で過ごすクリスマス、という意味ではないんです。
この時期になると皆家族が集まり、自宅で過ごすか親戚の家で過ごすか、はたまたホリデー先で過ごすかと様々な計画を練るためそのような会話が行なわれるんですね。
ちなみにイギリスでは家族に不幸があった場合も、クリスマスだけはするのだとか。そこは日本のお正月とずいぶん違う考え方なのだなと、不思議に思うことのひとつです。
- 1
- 2