自立心、主体性のない子供を心配し、先回りする親

子供を自分の思い通りに操ろうという意図はなくても、親が子供の普段の行動から垣間見える精神的な幼さや自立心のなさを不安視した結果、子供の行動に過保護、過干渉になるということもあります。

実際に、「留学したかったけれど、親や周囲の人が帰国後の心配をするからやめた」というように、自主的、主体的に考えて行動することができない人は少なくありません。

その様子を見かねた両親が、進学の際は、「あの子は将来について何も考えていない。親が干渉して進路を決めなければあの子はダメになる」、結婚の際には、「誰が見ても不安要素の多い結婚なのに、あの子は結婚後の現実を全く想定できていない」「あの子にそんな苦労を乗り越える強さはない」というように、先回りして介入してしまうのです。

親の心配を吹き飛ばすような自立心と行動力を身につける

不安要素の多い結婚に反対する親を説得し、「あの子ならどこで何をしようと心配ない」と快く送り出してもらうためには、「同じ状況で結婚して幸せに暮らしている夫婦もいる!」「愛さえあれば大丈夫!」という感情論を振りかざすことは逆効果です。

こういった場合に重要なのは、「自分と婚約者は結婚に潜む不安要素を把握している」という旨を伝えた上で、その不安要素を軽減するための具体的な対策や解決策を提示することです。

例えば、経済的に不安定な相手と結婚をする場合、「いざとなったら私が働いて家計を支えます!」と宣言するだけではなく、専門職に転職する、資格取得のために勉強をする等、結婚、出産後の具体的なキャリアプランを提示するのです。

経済面以外の不安要素を含んだ結婚に関しても同様に、自立して物事を考える思考力と判断力、問題解決能力があるということを証明することで、「やっぱり彼とは価値観が合わなかった」「国際結婚をして外国で暮らすのはやっぱり私には無理だった」等と、安易に離婚を選択するつもりはないという意思を伝えることができます。

結婚を機に見直す自分自身と親子関係

このように、親が結婚に反対をするという問題の根底にある真因は、親子共に精神的自立ができていないという事実である場合も多いのです。

「親の子供」という感覚のまま結婚をすることで、実家依存等の問題が起こりやすくなり、結婚生活にも悪影響を及ぼすというケースは少なくありません。

だからこそ、反対理由に関係なく、「自分は独立した意思と価値観を持った大人であり、あらゆる事柄のメリットとデメリットを熟考した上で、自己責任で人生における決断をすることができる人間なのだ」という精神的成熟度を、子供側が普段の行動や言動を通じて親に証明していく必要があります。

親子が心理的、物理的に一定の距離を置くことで、親も成人した子供の人生設計にいつまでも干渉することはできないのだという事実を徐々に理解し始めるのではないでしょうか。

ABOUTこの記事をかいた人

近藤万祐子

神奈川県横浜市出身の30代の日本人女性です。2012年に、スウェーデン人男性と結婚し、スウェーデン南部へ移住しました。現在は、現地の大学で心理学と教育学を勉強しています。また、学業の傍ら、スウェーデン在住ライターとして、海外生活、留学、異文化理解、ヨーロッパと日本の教育などに関する記事を投稿しています。