多くの離婚家庭では、今年は父親の元で来年は母親の元でというように、一年おきに子供とクリスマスを共に過ごす権利を分与するという形を取っています。また、昼間は父方の家族の元で、夜は母方の家族の元で過ごすというスタイルも同様に一般的です。
とはいえ、子供が毎年別の土地でクリスマスを過ごすのは嫌だと主張する場合や、片方の親側に親戚が多く、子供が他の親戚の子供達と交流することを希望している等の場合もあるので、毎年決まって母親の元のみ、あるいは父親の元のみでクリスマスを過ごさせるという選択をする家庭も少なくありません。
また、日本ではあまり考えられないことですが、子供が両方の親とクリスマスを過ごすことができるように、元カップルが、それぞれの新しいパートナー及びその家族達と合同でクリスマスを祝うという家庭もあります。
議論とお酒によってクリスマスが台無しになるのではないかという不安
社交の場での活発な議論は、スウェーデンのクリスマスの醍醐味の一つでもあります。
しかしその一方、参加者同士が政治や社会問題等、個人の価値観や主義の違いが浮き彫りになるようなデリケートな話題について議論をした結果、喧嘩に発展してしまうということも起こり得るのです。
また、アルコール依存症等の問題に悩むスウェーデン人は少なくないため、せっかくのクリスマスが、酔っぱらった大人が羽目を外しすぎることによって台無しになるのではないかと不安に感じている人も多いのです。
完璧を求めることによる不安とストレス
それでも、多くのスウェーデン人がクリスマスを年間最大のイベントと捉え、楽しみにしていることには変わりありません。
美味しいご馳走、きれいに包装されたプレゼント、可愛い子供達と仲の良い家族に象徴される完璧なクリスマスを目指すがゆえに、自分達の理想や期待に反するような事態が起こることを恐れるのです。
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