失恋をきっかけに何かとネガティブ思考に陥ってしまうことはよくあることです。自分を否定されたような悲しみから自分に自信がもてなくなり、自分の判断に不安や疑問を持つようになってしまいます。

「こんな自分だから振られたんだ、どうぜ自分はダメなんだ…」などと、とことんマイナス思考に陥ってしまった時は要注意です。

落ち込んだ後は這い上がるしかありません。では、どのようにポジティブ思考へ切り替えればよいのでしょうか。

失恋を受け止める

人は、辛さのあまり自分をごまかしてしまうことがあります。失恋の痛手に一人で耐え切れず、みんなでどんちゃん騒ぎをしたり、やけ酒をあおってみたり…。

これらはその場しのぎの逃げ方で一時的には有効ですが、その後に押し寄せる孤独の波は容赦ありません。眠れない夜を乗り越えるためには、一度失恋を受け止めて、痛いものは「痛い」と実感することが必要です。

泣いている赤ちゃんをあやすとき、母親は歌を歌ってみたり、抱っこやおんぶをしたり、おもちゃを出してみるなどあれこれ手をつくして「気を紛らわせる」ことをします。

でも、ある程度子どもの年齢が上がってくると、なぜ泣いているのか本当の理由を掘り下げて「あれはお友達のおもちゃだから使えないね」などと言葉で本当のことを説明し、「でも使いたかったんだね、使えなくて悲しいんだね」とその子の気持ち、感情を代弁してあげます。

これは気を紛らわせたり、ごまかしているのではなく、気持ちを受け止めて、悔しい想いをそのままに、そういうものだと染み込ませる、免疫をつけてあげる行為なのです。

人間は、自分の喜怒哀楽を受け入れて対処法を学びながら成長していくものです。失恋の辛さは、「辛さ」以外の何ものでもありません。時間をかけて受け入れて、また前に進むしかないのです。

受け止めることでポジティブになれる

失恋の痛みをごまかしているうちは、なんども同じ場所に戻ってきてしまうような、孤独や悲しみから抜け出しにくいでしょう。

言葉で言うのは簡単で、実際に前向きになるというのはとても難しいことです。ごまかすことだって時には必要な場合もあります。それでも、最終的には自らの意志でポジティブな思考を手に入れたいものです。

そのためには、時間をかけて失恋を受け止め、自然発生的に出てくる自分の欲求に素直に耳を傾ける…といったプロセスが必要になります。

そのような経緯をたどると、「彼のことは大好きだったけど、考え方や好みが違っていたから別れることになったんだ、別れる理由はあったんだから泣いていても仕方がない、彼の価値観に合わせるだけじゃなく、自分の価値観に合った人と一緒になれるようにがんばろう」といったようなポジティブな自己分析ができるのではないでしょうか。

きちんと落ち込んだあとは、新しい風を感じられるような、一皮むけた自分に出会えることでしょう。

幸せの基準は「他人軸」ではなく「自分軸」

失恋をきっかけにマイナス思考が暴走してしまう場合、自信喪失が一番大きな原因だと考えられます。自信を取り戻すことが必要になりますが、その際に幸せの基準を「自分軸」にすることを意識してください。