どこの国へ行っても、その国の独自の交通ルールやマナーがあります。お隣の韓国も、日本と同じように見えて韓国ならではの交通機関のマナーがあったりします。

マナーというよりも、交通機関の韓国ルールのようなものを知っておかないと慌ててしまうこともあるかも。韓国へ旅行に行った時の交通機関のマナーやルールをいくつかご紹介したいと思います。

韓国の地下鉄のマナーやルールは?

韓国ソウルの地下鉄は路線ごとに番号と色で区別できるので、どちらの方向かだけ間違えなければ簡単に乗りこなせます。日本は1回だけ乗る場合には紙でできた切符を買うのが普通ですが、韓国は1回用交通カードというプラスチックでできたカードを買って地下鉄に乗ります。

1回用交通カードは行き先までの料金にプラス500ウォンが加算されています。500ウォンはカードの保証金で乗り終わったあとに改札を出ると保証金返金機があるので、そこにカードを入れると500ウォンが戻ってきます。忘れずに保証金を受け取ってくださいね。

地下鉄を何度も利用する場合は日本のSuicaのような「T-moneyカード」というものもあります。コンビニで購入し、そこで一定の金額をチャージしましょう。地下鉄とバスの両方で使えて、しかも乗り換えすると自動で割引してくれます。

地下鉄内のマナーとしては

日本と同様に電車内でうるさくしないとか携帯電話で通話しないという基本的なマナーの他に優先席のマナーがあります。

車両の両端には「優先席(老弱者席)」が設けられていますが、優先席は身体の不自由な方かお年寄りの座る席と決まっています。普通の健常者の若い人はまず座らない席です。

韓国は年上の人を敬うという文化があるので、空いているからといって優先席に座るのは良くありません。普通の席に座っていて、明らかにお年寄りの人が前に立っている場合にも席を譲るようにしてください。

それから、韓国の地下鉄の車内には普通座席の一番隅にピンクのカバーがかけられた「妊婦専用席」がある場合があります。妊婦さんの絵が書いてあるので、外国人にもわかりやすいです。

妊婦専用席も優先席と同様に

空いていても座らないようにするのが無難です。韓国では地下鉄内が多少混雑していても妊婦専用席は常に空いています。

韓国の地下鉄に乗っていると、目的地に着く少し前から開くドアの前で降りる人たちが待機している姿が見られます。みんな気持ちが焦っているのかなと思うかも知れませんが、これには韓国特有の事情があります。

地下鉄が目的地に着いたときに、早く降りたい人ではなく「早く乗りたい人」がいて、最後まで人が降りるのを待たないで乗り込んでくる乗客がいるのです。

あまりモタモタしていると、乗り込んでくる人の波にのまれて電車から降りられないという事態が起きることもあります。なので地下鉄を降りるときは早めにドア付近に待機しているのが安全です。

地下鉄の駅などにあるエスカレーター

韓国の場合は右側に立ちます。そして、急いでいる人が歩いて上れるように左側を空けておくのが一般的です。ラッシュ時などは両側に人が乗ることもありますし、反対に全然人がいないような場所ではカップルや友達が2列で隣同士で利用することもあります。

そのあたりは、他の人の行動を見ながら臨機応変に対応してください。階段や通路を歩くときは、右側通行が一般的です。

韓国のバスのマナーやルールは?

韓国旅行交通機関のマナー

韓国のバスは扉が2つあります。1つは運転手さんの向かいにあたるバスの前方に扉があり、そこからバスに乗り込みます。バスから降りるときはバスの中央部分にある扉から外に出ます。韓国のバスは行き先を示す整理券というものはありません。

基本料金が現金の場合とカード利用の場合でバスの外側に表示されています。現金の場合はバスの前方の扉から入るとすぐに料金箱があるので現金を入れます。

5000ウォン札や10000ウォン札ではおつりが出ません

必ず1000ウォン札と小銭を準備してください。入口付近でモタモタしているとバスはすぐに出発してしまいます。危ないですから、できるだけスムーズな乗車が求められます。

自信がない人は地下鉄でも使える「T-moneyカード」を利用するのも手です。乗車口にカードを当てるセンサーがあるので「ピッ」と音が鳴れば乗車完了です。

降りるときは現金を払った人はそのまま降り、カードの人は降り口にもあるセンサーでもう一度「ピッ」と音が鳴れば降りられます。バスを降りるときに「ピッ」をし忘れると、乗り換え時にまた通常料金を払わなければならなくなるので忘れずに行いましょう。

韓国のバス特有のルールは地下鉄と同様に

目的地近くになったら出口付近で待機するということです。日本のバスは「バスが止まるまで席を立たないように」と言われますよね。韓国は、日本のルールでゆったり構えていると目的地に着いてもすぐに扉が閉まって降りられない可能性があります。

韓国のバスはスピードも速いですし、走行中に立つのは危険だと思われる方は、出口付近(バスの中央付近)に最初から座るのがベストです。

旅行先の不満などは交通機関では言わないように

韓国の地下鉄やバスは、とにかく乗り降りがスムーズであることが求められます。そして、地下鉄でもバスでもお年寄りには席を譲るなどの配慮を必ずするということも必須です。

最後のアドバイスとしては車内での日本人同士の会話です。韓国の地下鉄で、日本人観光客が韓国に対する不満を話しているのを聞いたことがあります。ソウルは特に韓国人でも日本語がわかる人も多いので、大きな声で日本語を話すのは控えましょう。