ワインは、勉強しなければいけないことが多数存在します。ソムリエ試験があるように、いろいろな難しい用語やブドウのこと、さらに世界各国のワイン事情についても学ぶ必要があります。

そんなワインですが、初心者の方がそこまで気張って色々と覚える必要はないでしょう。その理由に、ワインはシンプルに楽しむものだからです。

ある程度のワイン用語を覚えておくと、ワイン通と話をしたり、ワイン選びに役立ちます。ここでは、ワイン初心者が覚えておくべきワイン用語を紹介していきます。

①AOC

ワイン初心者がぶつかる壁ですが、ワインを選べない、ということがあります。まず、ワイン選びを知るためには、フランスのワイン法のひとつであるAOCを覚えておくことが重要です。

もちろん、ワインだけではなく、さまざまな食品にこのAOCは適用されているので、そういった意味ではこれを知ればワイン選びどころか、フランスにも詳しくなれます。

AOCとは

原産地呼称制度のことであり、どこのブドウを使用し、どこで製造されたワインなのか、を示すための法律です。

例えば、ボルドーのメドックという銘醸地がありますが、ここでメドックという名前でワインを販売する場合、メドック地方で栽培されているブドウ、さらに品種、醸造法で造られたワイン以外は適応しません。

つまり、適当に輸入した果汁を発酵させ、適当なアルコール度数などで瓶詰めしたゲロマズワインは、メドックは名乗れないのです。ワインの場合、世界全国どこでもAOCが基準となって、ワインの原産地が守られています。

イタリアは、DOCだったりしますし、それぞれ覚えておく必要があります。とはいえ、AOCと言われたら、ちゃんと法律で守られた規則にのっとって造られたワインである、ということを覚えておくと便利でしょう。

②デキャンタージュ

ワインを飲む際、別の容器に液体を入れて放置しておく飲み方があります。ワインは、酸素にとても敏感であり、白ワインなどはあっという間に褐色してしまい、美味しくなくなってしまいます。

それなのにも関わらず、赤ワインなどが別容器に入れられている風景はおかしい、と思われるでしょう。

実は、これはデキャンタージュといって

還元状態にあるワインを開かせる行為を言います。例えば、デキャンタージュをするワインは、長い期間瓶内で熟成させられていたワインです。これは、中身が還元状態になっていることで、香り成分がさまざまな要素と結びついて、閉じてしまっている状態から、酸化させて香りを出す行為です。

さらに、赤ワインはタンニンというポリフェノールが豊富であり、口中のタンパク質と結合してギシギシ感を感じさせます。

そういったところを酸素に触れさせると、アセトアルデヒドを介したタンパク質などと結合しやすくなり、味わいがまろやかになるのです。これは驚きです。赤ワインを、デキャンタージュしよう、といったら味わいをまろやかにしたり、開かせる目的があると思っておけば問題ありません。

③ヴィンテージ

初心者におすすめワイン用語

日本酒や焼酎の場合、あまりヴィンテージという言葉は使われません。近年では、ワインのようにヴィンテージと使っている日本酒も見られますが、まだまだそちらは無理矢理感が否めない、といったところでしょう。

さて、そんなヴヴィンテージですが、ワインの場合は年代物という意味ではありません。良く、古着屋さんなどで、ヴィンテージもののスニーカーとか革ジャンが売られていますが、それは違う意味を持っています。

ワインの場合は

そのワインに使用されている主体のブドウ品種の収穫年をヴィンテージと呼んでいます。例えば、出荷が2015年のワインであっても、その原料に使用されているブドウの収穫年が2013年であれば、ヴィンテージは2013年となります。

ヴィンテージが表記されていないワインの場合、複数のブドウがブレンドされていたり、敢えて表記しないということもあります。とにかく、ワインのヴィンテージは?と聞かれた時に、年代物ではありません、という答えると素人と思われるので注意しておくと良いでしょう。

④ホストテイスティング

ワインを学んでいれば、明らかにワインを楽しむ機会が増えることは間違いありません。そういった時、レストランにいったり、バルにいったり、ビストロでワインを楽しまれることもあるでしょう。ワインをボトルで注文した際、そこでホストテイスティングというものを求められることがあります。

ワイン用語で

ホストテイスティングというのは、そのワインにコルク臭がついてしまっているのか、ということを分からせる目的があります。そのホストテイスティングが分かっていないと、レストランなどで大恥をかくので必ず注意してほしいところです。

いきなり、知らずにワインを頼んだ時、グラスに注がれます。そして、他の人には注がれないので、そこで戸惑ってしまって、柑橘の香りとか、良い出来映えですとか、好みではありませんなど言うのは、恥ずかし過ぎて同席者も悲しい思いをしてしまいます。

コルク臭がしなかった場合、特にスワリングする必要もありませんし、問題ありませんと伝えれば良いでしょう。そういったことが、逆にナチュラルにできるとメチャクチャ格好いいのでおすすめです。

最低限ワイン初心者が覚えたい用語とは

ここでは、ワイン初心者が覚えておくと良い、ワイン用語をいくつか紹介しました。ワインは、学ぶことが多いですし、正直面倒なことも多く存在しています。だからこそ、覚えておくと格好いいとも言えます。ぜひ、参考にしてみてください。