ドラマ『あなたのことはそれほど』で波瑠が演じる新婚の美都。夢見がちな幼児性を残しつつも、明るく女の子らしい美人で一見好感度は高い。ただ、新婚にもかかわらず、初恋の相手と浮気をしてしまう一面を持っている。

普通なら悪い女に見えそうだが、全く計算高さや腹黒さを感じさせない。まるで素直な子供が笑顔でアリを踏み潰すかのように・・。

今回は幼稚性を残している無邪気な美人の異常性について、『あなそれ』の波留演じる美都を例に挙げながら紹介していきます。

旦那と比べることに罪悪感を感じない

料理上手な旦那が毎晩作ってくれる一品と、浮気相手と食べたたこ焼きを比べる。別に旦那の料理に不満があるわけでもなく、大好きな浮気相手とのデートに舞い上がってるだけです。

今彼と元彼を比べる癖がある女性は少なくありませんが、彼女達とは全く性質が異なります。時間の経過から美化された元彼と、今彼の不満な部分を嫌々比べてしまうのが一般的です。

「元彼は○○してくれたのに・・」と言った感じですね。これも褒められたものではありませんが、目の前の相手に不満を感じて頭をよぎるのは人間らしいとも言えます。

一方、幼稚性を持つ無邪気な美人は、敢えてパートナーの良い部分を比べます。パートナーにも十分満足しているけど、浮気相手との楽しい時間の前では無意味だと純粋に感じ、その残酷性を一切認識しない・・。不満な部分と比べないところに、異常性を感じざるを得ません。

下の名前を忘れられていることを完全スルー

一人で勝手に盛り上がり、都合の悪いことは無意識にスルーする。一見ポジティブで前向きな女性とも言えますが、度が過ぎると普通の人間では理解できません。

浮気相手の有島に抱かれる寸前に、「そういえば、下の名前なんだっけ?」とキツイ一言。普通なら怒り心頭で帰りそうですが、ごくごく自然に受け答えする美都。そして、抱かれながら「有島美都になりたい・・」と浮気相手の苗字に自分の名を重ねる異常性・・。

思春期の女の子の心を持ち合わせていると言えば聞こえはいいですが、はっきり言ってしまえば、もはやサイコパスです。

友達の忠告が耳に入らないどころか、利用しようとする

大政絢演じる香子は、経済力のある男性との婚活に励む派手めの女性。対して、その考えに疑問を持ち、結婚は愛だと夢見続けてきた美都。

一見、前者のタイプの女性の方が軽そうに見えますが、実際には後者の方が厄介です。香子は自分と浮気相手の事ばかり考えている美都に、「旦那がかわいそう!結婚したら恋愛は終了!」とぐうの音も出ない正論で諭します。

事の大きさを指摘されて、今すぐ浮気をやめるように説得されても全く聞く耳を持たない美都。それどころか、浮気相手との温泉旅行のアリバイに利用しようとする始末・・。その後の不倫デートでは、全く悪びれることなく満喫します。

常に自分のことばかり。浮気相手との恋で心が満たされること以外には、全く興味を示しません。自分の利益のためなら、相手がどうなっても構わないという腹黒さはありません。純粋に人の気持ちが理解できない(察することができない)のです。サイコパスと言われても仕方がありません。