慶尚道で釜山に次ぐ韓国の第三の都市である大邱広域市。その大邱の中には、あちこちに市場が点在していますが、中でも一番規模が大きくて全国的にも有名な市場が「西門市場(ソムンシジャン)」です。

建物の中にも、建物の外にも市場があり数回行っただけでは、何がどこにあるのかサッパリ分からない巨大迷路のようになっています。

市場には洋服や食器などの日用品の他にも屋台があちこちに並んでいて、食欲をそそられます。今回は韓国の大邱にある「西門市場(ソムンシジャン)」の魅力をたっぷりご紹介したいと思います。

韓国大邱の「西門市場(ソムンシジャン)」とは?

西門市場(ソムンシジャン)

大邱の「西門市場(ソムンシジャン)」は歴史的に見ると、とても古い市場です。西門市場は、朝鮮時代中期から始まったとされていて、その時代には既に朝鮮の三大市場の1つとして有名でした。

城郭の西側にあったことから、西門市場と呼ばれるようになりましたが、市場自体は城郭が造られる以前からあったので「西門市場」という名前はあとから付けられた名前だと言われています。

ひと昔前までは、大邱は「繊維」で有名な街でした。なので、市場の中には洋服や絹織物などの生地のお店が非常に多いのですが、その他にも食器などの雑貨や乾物、肉や魚や野菜・果物まで何でも揃っています。

大邱の人口は韓国でソウル・釜山に次いで三番目で250万人が暮らしています。それだけ多くの人たちの生活を満たし続けている西門市場。平日も買い物に来る人たちはいますし、週末には駐車場もすぐ満車になるほど大邱の人たちに親しまれている市場です。

「西門市場(ソムンシジャン)」へのアクセスは?

「西門市場(ソムンシジャン)」へのアクセス

大邱には地下鉄が通っていて1号線と2号線がありましたが2015年に大邱都市鉄道3号線が開通しました。3号線は地下鉄ではなく地上を走るモノレール!この3号線のモノレールが西門市場のそばを通り「西門市場駅」も開業しました。

西門市場駅からは徒歩3分の距離なので、モノレールに乗って大邱の街を眺めてみるのもいいでしょう。地下鉄で移動する場合なら1号線と2号線の交差する新南駅からも徒歩10分の距離です。

「西門市場(ソムンシジャン)」の営業時間は?

「西門市場(ソムンシジャン)」の営業時間

市場の昼間の営業時間は朝9時から夕方6時までです。でも数年前から夜市場(ヤシジャン)の営業がスタートし、夜の市場は夜の7時から12時までになりました。夜、食べ物の屋台がズラリと並ぶので昼間とは違った世界が広がります。

「西門市場(ソムンシジャン)」で食べ歩き!

「西門市場(ソムンシジャン)」で食べ歩き

①ナプチャクマンドゥ(ぺったんこ餃子)

「西門市場(ソムンシジャン)」で食べ歩き

韓国では、日本の餃子よりも一回り大きくて皮も厚めの「マンドゥ」という餃子があります。韓国の普通のマンドゥは日本の餃子と同じようにコロンとした立体的な形をしていますが、大邱の「ナプチャクマンドゥ」は具が入ってるの?!と思ってしまうほど、ぺったんこなんです。

具は入っていますが少なめ。でも、玉ねぎやネギなどの薬味を乗せて食べるので満足感もあり、トッポッキなどと一緒に食べれば一人前はぺろりです。甘めの酢醤油のタレも脂っこさを和らげてくれます。

②シアホットク

シアホットク

「シア」というのは種という意味。普通のホットクの中に、ひまわりの種やナッツなどが入っているホットクを「シアホットク」と言います。次々と焼き上がり、出来立てのアツアツを食べられるのは市場の屋台ならではです。普通のホットクより香ばしくてクセになる味です。

③クァベギドーナッツ

クァベギドーナッツ

クァベギは韓国で昔から親しまれている揚げパンです。クァベギの意味は「ねじった」という意味があります。子供たちに大人気ですし、大人も子供のころ食べた味が恋しくて買っていくし、揚げドーナツのお店は韓国の市場にはなくてはならないものです。クァベギの他にも、揚げアンパンも人気です。

④カㇽグクス

カㇽグクスというのは、日本のうどんと似たようなもの。出汁が効いたスープにキムチが乗ったカㇽグクスは、市場でなら2500ウォンで食べられる店もあります。普通のカㇽグクスもあるし、スジェビが入ったカㇽグクスもあります。

「西門市場(ソムンシジャン)」には何がある?!

「西門市場(ソムンシジャン)」何がある

あまりにも広すぎて、全てご紹介することはできませんが、市場のメインストリートを歩くと子供や大人の洋服や、靴下、パジャマなどを売っているお店が目立ちます。

さすが、繊維で栄えた街と言えます。去年、韓国で流行って日本でもブームになった「うさぎ帽子」もありましたし、最近あちこちのお店で見かける「クレヨンしんちゃんパジャマ」もありました。

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市場の建物の2階へ行くと、日本ではチマチョゴリという名で知られている韓服(ハンボㇰ)のお店もあります。昔は、赤や黄色や緑という原色の色のハンボㇰが主流でしたが、最近はパステルカラーのような淡い色のハンボㇰが目立ちました。

食器を中心に売っているお店は1階や地下にあります。チゲを作るときに使う韓国式の土鍋などを、ここでゲットするのもおススメです。

巨大市場!「西門市場(ソムンシジャン)は

大邱の「西門市場(ソムンシジャン)」の魅力をご紹介しましたが、いかがでしたか?ソウルに住んでいると、なかなか大邱まで行く機会はないと思いますが、KTXに乗ればソウルから1時間半程度です。

ソウルの街に飽きてきたなと思っている人は是非、大邱に訪れてみてください。ソウルの南大門や東大門とは違った市場の魅力を感じることができますよ。