皆さんはパリに行ったことがありますか?颯爽と街を歩くパリの女性は美しく、歳を重ねても綺麗ですよね。

みなさんも、一度は「なぜパリジェンヌは細くて綺麗なのか?」なるものをどこかで読んだことがあることでしょう。ですが、筆者はパリで暮らすうちに、全く違った考え方を持つようになりました。

パリジェンヌの細さについての疑問を検証しながら、彼女らの美しさの秘密に迫ります。

そもそも「パリジェンヌはみんな痩せている」のか?

ネットでは、「パリに行った時、太っている人がいなくてびっくりした」「パリジェンヌは細くて綺麗」というような文章をよく見かけます。確かに、パリには細い人が多くいます。

フランスの肥満率はヨーロッパ各国の中でも低いほうで、さらにパリの肥満率はフランス国内で最も低くなっています。(ちなみに、パリで肥満率が低いのは、学歴や収入と肥満率が関連しているからとも考えられます。)

ですが、もちろん中にはふくよかな体型の人も相当数います。街を歩いていると、年齢に関係なく「おデブ」なパリジェンヌを見かけます。フランス国内では、最近の肥満率の増加が社会問題になっていて、特にパリでは6年間で70パーセントも肥満が進行しているとのこと。(※1)

これでも「パリジェンヌはみんな痩せている」と言えるのでしょうか?

「パリジェンヌが太らない理由」に対する疑問

疑問その1「パリジェンヌはゆっくり食べるから痩せている?」

フランス人はおしゃべりが大好き。食事の時も、食べるのを忘れるくらいトークに夢中になります。その結果、必然的に食事の時間が長くなるだけで、ゆっくり食べているわけではありません。

むしろ、食べるスピード自体は結構早いんじゃ?と思うこともあります。

疑問その2「質のいい新鮮な食材を食べているから痩せる?」

日本では、「パリジェンヌは、食材をその日に必要な分だけ買って、新鮮なうちに自分で料理して食べるから痩せる」などと言われています。

確かに、マルシェ(市場)やスーパーでは、日本のパック売りされているものとは違い、食品を計り売りで買うことができます。(もちろんパックの状態で売られているものもあります。)

この量り売りのシステム、一人暮らしの筆者にはかなりありがたいのは事実。ですが、これと痩せに関係があるとは思いません。

そもそも、みんな忙しいので毎日買い物になんか行きません。料理もしないで加工食品や出来合いのもので済ませます。工場で作られたサンドウィッチやバゲット、ジュース、冷凍食品などを食べて生活している人がほとんどです。

痩せと関係あるか以前に、「質の良い新鮮なものを食べている」のかどうか怪しいですよね。