物価が安いのでは!?自給自足が出来るのでは??と思い始めた田舎暮らしで苦労をする場合が多くあります。実際は田舎暮らしと都会暮らしで生活費や掛かる金額はどのように違いがあるのでしょうか?

田舎暮らしを始めると発生するトラブルと合わせ、田舎暮らしに掛かる生活費を都会と比較しながらご紹介致します。田舎暮らしでよくあるトラブルもチェックして見てくださいね。

田舎暮らしの生活費は都会と比べると実際はどうなのか?

田舎暮らしの生活費

田舎暮らしに憧れはあるけれども、実際に生活し始めてから引き返すのは絶対に嫌ですよね。実際に田舎暮らしの中で掛かる生活費は都会と比べると、どうなっているのか?をご紹介致します。田舎暮らしを始めると物価が安いイメージがありますが実際は生活費はどうなのでしょうか?

給料はどうなってる

まず、生活費を比較する前に把握しておきたいのが、収入面です。例えば、都会からもアクセスが可能な地域への移住や、ある程度在宅での仕事が認められる職業の人には、移住後の収入変動は考えずにいられますよね。

けれども、移住と共に、移住先での就職を希望する人にとっては、収入変動がかなりあると言う事を念頭に置いて、プランニングして行かなければなりません。同じ内容の職種に就いて働いても、田舎で働くと2~3万円は下がるのは当たり前の事なのです。

また、都会で働いていると、他の会社との福利厚生面での差を出して人材確保するために様々な待遇が付いていたりします。例えば、昼食代や居住手当て、残業代も不景気になって支給が厳しいところが増えているとは言え、労働基準法に基づいて支給されているところが、ほとんどだと言えるでしょう。

ところが、田舎での暮らしの中では、就職先がそもそも少ないため、福利厚生等で他社と競合しなくても、人手を確保する事が出来るため、福利厚生面での充実は無いところが多いのです。

仕事量が少ないため、残業する必要性が無かったり、小さな企業だと家族ぐるみの様な形態での仕事のため、きちんと残業手当てや休日手当てが支給されないところもあるのです。

皆が地元の企業を支えるために、ボランティア精神が高く、愛社精神が強い…と言えば聞こえが良いのですが、実際に都会での感覚に慣れていると、初めての給与明細に驚愕して言葉を失ってしまうかもしれません。

そうならないためにも、移住先で新しい仕事を始めるのであれば、事前に生活スタイルを想定出来るように、事細かに会社規則や給与体制などを確認した上で就職する事をお勧めします。

気になる家賃は

これは田舎暮らしでの家賃は、都会の半分程!で済んでしまう物件も存在しますから、田舎の方がかなりお安いです。それこそが、田舎暮らしでの生活の魅力の一つだと言えるポイントです。例えば

  • 賃貸物件であれば1~2部屋増やした間取りに済めますし
  • 庭付きのマイホームを手に入れやすいと言う魅力もありますし

田舎暮らしは地域の行政によっては、Iターン/Uターン移住者への助成支援を行っているところも多く、移住者に対して、期限付きまたは無期限で

  • 住宅手当てを支給してくれたり
  • 地域の町おこしに協力することを条件に無償提供してくれたり

そういった情報を、もれなく集めて地域を厳選していくことで、相場より安い家賃で住めるだけでなく、様々な特典を利用しながら生活を始める事が出来るため、移住後の生活負担の軽減が図れるのです。

田舎の光熱費って

これは、移住先でのガス、水道、電気料金についての相場を把握しておくことを是非ともお勧めします。それは、地域によって、特に水道代やガス代は格差が生じてしまうからです。

都会での生活に馴染んでしまうと、都市ガスを利用する生活に慣れているため、冬場に毎日お風呂を利用していても、1万円を越える事は少ないと思います。

けれども、田舎暮らしでは基本的にプロパンガスを利用する地域がほとんどのため、冬場でなくても、頻繁に料理をしたり、シャワーだけでも入浴時に使用するだけで、月に1万円近く掛かるのは当たり前の事なのです。

水道や電気代は節約する方法が様々あるため、どうにか節約して抑えると言う手もありますが、料理や入浴での使用は避けられませんよね?状況に応じて、オール電化やIHクッキングなどを活用して、少しでも節約する他無いのです。

水道代についても、地域によっては山間部に位置していたりするだけで、水道料金が高い設定のところもあるのです。水道料金は、各市町村によって価格設定されているため、使用量を減らす努力をする以外には、節約する術が無いと言えるでしょう。

お風呂の貯め水を洗濯に利用したり、節水シャワーを利用するなど、生活の中で工夫する必要があります。総評して、光熱費は全体的に1~2万円は増えても驚かない…と言う気持ちでいれば、ゆとりを持って状況対応出来そうですね。

食費や日用品代はどーなる

田舎暮らしをイメージする際に、この2項目について、とても安く済ませられる…と言う感覚をお持ちの方が多い様ですね。しかし、自分で家庭菜園を行うか、近隣の農家の人から安く(または無償で)野菜を譲ってもらえるかしない限り、あまり物価は都会と変わらないと思っていた方が無難です。

それは、都会やその近郊では量販店等で大量に仕入れられた物が安く出回っているのに対して、田舎では流通量が少ないため、なかなか安く出回る事が無いのです。

限られたお店で、地域の人たちの需要が高いため、価格を下げなくても売れる商品が多いため、物価は下がらないのです。上手に田舎で、安いものを手にいれるためには、近くの野菜直売所を把握しておくか、近所の農家をお手伝い等して仲良くなって分けてもらえる様になるか、努力が必要となるのです。

その他の田舎で掛かる生活費

田舎暮らしでの生活では、都会と違う場面で、出費がかさむ時があります。それは地域の活動に参加するための、自治会費です。各地域ごとに独自に設定された金額を支払います。

一度加入すると、地域の清掃活動など不参加の場合には、代わりにお金を支払うルールを設けているところが常なのです。地域の活動には参加したいけれども、仕事やプライベートでも忙しい…と言う人は、それなりに出費もかさんでしまう部分なので、把握しておきたいところですね。

田舎暮らしと都会の生活費は

都会と比べた実際に田舎暮らしで掛かる生活費はご参考になりましたか?今回挙げたのは、一例ですが各地域共通の感覚のところも多いと思います。移住したい地域の諸費用については、かなり詳しく下調べしておくことをお勧めします。

田舎暮らしを始めると良くあるトラブル

田舎暮らしのトラブル

田舎暮らしに憧れを持っていたりする人にとって、各地方で都会からの移住者へのキャンペーンなどは、住居費補助や就職先の斡旋など、とても嬉しい特典が満載です。そんな情報にだけ気をとられてしまい、いざ憧れの田舎暮らしをスタートさせたらトラブル続出?!

それでは、引っ越し後の生活環境に馴染むだけでなく、大きなストレスになってしまいますよね…。田舎暮らしを始める前に知っておきたい、良くある田舎暮らしでのトラブルをまとめてみました。

田舎暮らしを始めると起こるトラブルは?

田舎暮らしをスタートさせると必ずと言って良いほど、トラブルは発生致します。発生するトラブルを田舎で住む前に押さえておきましょう。

屋内の害虫対策が大変過ぎる

生まれも育ちも、都会や都市部で生活してきた、と言う人にとって、田舎暮らしでの虫の多さには、慣れるまでに相当な時間を要する事でしょう。キャンプやアウトドアなどで虫には慣れているから、ちょっと位は大丈夫!と思っている人でも、屋内の生活空間の中で出没したり、大量発生されたら、小さな虫でもげんなりしてしまいます。

田舎暮らしでは、周りが緑に囲まれて自然を身近に感じられる反面、生活空間の中でも虫が出るのは当たり前の事なのです。例えば、都会で出くわすような黒くて大きな、あの嫌な害虫は、南側の地方で無い限り滅多に出ないとしても、網戸にして過ごすだけで、小さな隙間から、羽虫や謎の虫が出没します。

畳や押入れなど、春夏の暖かい季節には生きている虫を、冬場には枯れ果てたカラカラの死んだ虫を発見するのは、日常茶飯時なのです。また

  • 大きなツチグモと呼ばれる毒の無いタランチュラの様な外見のバカでかい蜘蛛が廊下や天井の隅に住んでいたり
  • 湿気を好むカマドウマや大きなムカデがお風呂場や脱衣場に出没したり

田舎暮らしは、どんな時でも虫たちと戦える様に各種殺虫剤や除虫剤を用意しておくか、諦めて共存するかの2択を迫られるのです。海沿いの沿岸部の一軒家で暮らす知人は「黒い害虫もエサにして食べてくれるから」と、ツチグモは廊下で飼っておくものだと教えてくれました。

田舎暮らしとは、そんな環境に慣れて生活する事なのです。ムカデやその他の虫にも、初めは恐々するものですが、慣れればあっという間に排除出来る戦闘能力を身に付けられます。

コミュニティが閉鎖的・馴染まない

田舎暮らしを始めて、多くの方が戸惑う事が多いのが、その閉鎖的なコミュニティとの関わり方が挙げられます。こちらから友好的になって、積極的に話し掛けているのに、「いつまで経っても、全然馴染む感じがしない」と感じる人も多い様です。

それは、地元に定着していて、長い期間閉鎖的な環境に置かれている人たちにとって、あまり情報量の無い「よそから来た人」は、多くの場合敵視されたり、除外されたりしやすいのです。

地域の活動に参加しないと村八分

前述した様に閉鎖的なコミュニティに溶け込むためには、その地域の活動に参加するか、役所などが主催する奉仕活動に参加する事をお勧めします。活動を通して地域の人たちとコミュニケーションを取ることで、顔馴染みになりお互いの素性が分かるため、仲間意識を持って貰えます。

ただし、プライベートな事や家族構成など、根掘り葉掘り聞きたがる人たちも多いので、町全体に知られたくないと言う情報は、気軽に口にしない事です。

話しやすい奥さんと仲良くなったからと言って、何でも話してしまうと、全て筒抜けに広まってしまうと言うことになるので、それを踏まえて会話する様に心得ておきましょう。

その逆に地域の活動に参加しないでいると、近所であって挨拶しても無視されたり、疎遠にされたりと、言わば村八分の状態に陥るケースもありますので、注意が必要です。

自治会費など異様に出費が多い

地域のコミュニティに馴染むためにも、率先して参加しようと意気込んでいても、出鼻を挫かれるような、出費が多い自治体も存在する様です。自治会の年会費は、どこの地域でも共通であるものでしょう。

基本的に土日を中心に行われる地域の清掃活動などに不参加の場合には500~1,000円程の額を支払う事になるのは良くある事なのです。また

  • 地域にある公共の建物の修繕費
  • ゴミ集積所の管理費
  • 何に使ってるか分らない自治会費

など、別途で払わなければならないと言うケースもあるため、移住前にリサーチ出来れば、自治会のシステムについても詳しく調べておくと良いでしょう。基本的に地方では自治会に不参加で通すと言うのは、大変難しい事なのです。

近くにゴミ出し出来ないケースがある

上記の様な自治会のシステムに納得が出来なかったり、多くの出費をネックに感じて加入を断ったりすると大変な目に遇うことがあるのです。例えば、一つの集落毎にゴミ集積所を設けて管理している場合には、その集落の自治会に加入して会費を納めないと、ゴミの集積所を使わせて貰えないものだと思わなければなりません。

寛容な地域では見てみぬ振り的に認められるケースもあるかもしれませんが、それでも会費を払わずにゴミ集積所の清掃活動にも参加しないで利用するとなると、かなり白い目で見られる事は間違いありません。

ゴミ出しを自治会の役員に止められ、困り果てて役所に申し出ると直接役所へ持ち込むか、ゴミの処理施設へ出しに行くかを選択しなければならなくなったケースも多いのです。

そんな環境を苦ではないと感じられる図太い性格の持ち主でない限り、自治会に加入してそのしきたりに従う他無いと言うのが現状の様ですね。

田舎暮らしのトラブルは

田舎暮らしを始める時に良くあるトラブルの例は参考になりましたか?都会では考えられない様な、馴染みずらい習慣も多い事でしょう。田舎暮らしを円滑に進めるためには、その地域のしきたりや風習に合わせて協調する事が出来なければ、生活そのものが大変になってしまう事さえあるのです。

癖の強い風習や村八分の状態に絶えきれずに、田舎暮らしを諦めたり、再び別な土地へ転住すると言うケースも多いのは、そのためなのです。とにかく田舎へ移住希望する方は、良くその地域の裏情報をリサーチして、慎重に検討する事をお勧めします。