「留学したいけど、もう30歳だし」「資格を取って転職したいけど年齢が気になる」等、やってみたい事、興味のある事はたくさんあるのに、年齢を理由に新しい事に挑戦しづらいと感じている方は多いのではないでしょうか。
2012年の春にスウェーデンへ移住してから5年が経ちました。私の場合、元々日本で通信制高校を卒業して以来、大学へ進学しなかった事、スウェーデンでの就職が有利になるような資格や特技が一切なかったため、移住当初から、現地での大学進学を目指していました。
今回の記事では、現地の大学での勉強に挑戦中である私の経験を基に、大人になってから新しい事に挑戦する楽しさについてお伝えします。
大人になってからも学ぶ環境が整っているスウェーデン
スウェーデンでは、「本人が学びたいと思った時が学ぶべき時」という考えが非常に一般的です。そのため、大学や専門学校等の教育機関では、本当に幅広い年齢層の学生が勉強しています。
近年、高校卒業と同時に大学に進学する学生も増えてはいますが、彼らは今でも少数派です。
社会人学生の中には、仕事を退職し、給付型や貸付型の奨学金で生活している人もいれば、現職を続けながら、パートタイムや通信制の教育機関で学んでいる人もいます。
周囲の人も、20代後半以降の学生に対して、「30歳にもなって大学進学って、人生設計は大丈夫なの?」等と心配したり、彼らの選択を疑問視したりする事はありません。また、学歴コンプレックスや現実逃避ではという見方をする人もいません。
大人になってからでも外国語は習得できる!
私がスウェーデンの大学に入学するためには、スウェーデン語のみならず、英語力も証明する必要がありました。
個人差はありますが、読む、書く、聞く、話すスキルをバランスよく習得し、仕事やアカデミックの場で通用する語学力に達するには、2~3年はかかります。これは、学習者が10代でも30代でも共通しています。
また、年齢に関係なく、外国語を習得する際に必要とされる、新しい単語を覚える、覚えた単語を復習する、文法を理解する等、地道な努力を避けて通ることはできません。
第二言語で勉強するのは難しい?
日本の大学を卒業していないという事もあり、異国で、しかも母国語ではない言語で新しい分野を勉強するなんて本当にできるのだろうかと、とても不安でした。
当初は、教科書の内容を理解をするのに時間がかかる事に焦りを感じていました。その上、積極的な発言が求められる授業形式や現地人学生とのグループワーク等に慣れる必要があり、常に気を張っている状態でした。
第二言語で現地の大学で勉強する中で気が付いたのは、「ある程度の語学力に達した後は、語学学校や独学で語学のみを学習するよりも、実際にその言葉を使って、何かを勉強したり仕事をする事で、語学力は飛躍的に伸びる」という事です。
また、早めに教科書を注文し、コースが始まる前に、一通り読んでおく、理解した内容を要約する、学習アドバイザーに相談し、勉強にかける時間と効果が見合っているかを定期的に見直す等、第二言語で勉強する際の負担を軽減する方法はあります。
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