イエローナイフは、日本からはるか7300km離れたカナダ北西部に位置する、人口わずか1万9千人の都市ですが、雄大なオーロラが見えるとして毎年数多くの日本人が訪れます。

カナダ国内でオーロラが鑑賞できる地域には、イエローナイフだけでなく、ホワイトホースやヘイリバーなどもありますが、イエローナイフのオーロラは別格に美しく、日本人が安心してオーロラを楽しめる環境にあります。

今回はイエローナイフ旅行で美しいオーロラに出会った筆者が、その魅力をたっぷりご紹介します!

なぜイエローナイフのオーロラは有名なの?

そもそもオーロラは、北極圏や南極圏にほど近い高緯度にある地域の上空で見られる発光現象です。発光現象は太陽の活動に大きく連動しており、太陽風が地球の大気の酸素原子などとぶつかる際に発光し、それがオーロラとなるのです。

オーロラが高緯度な地域でしか見られない理由は、地球の磁力が影響しています。地球上で磁力が最も強いのは磁極ですが、北緯60度~70度あたりのエリアは「オーロラ帯」と呼ばれるほど、磁極の力でプラズマ粒子が引き寄せられやすくなることから、オーロラが見れる確率が高いのだそうです。

イエローナイフは北緯62度とオーロラ帯の真下に位置。またイエローナイフはビルが少なく視界が開けていますし、夜になると周囲が真っ暗になるうえ、天気に恵まれやすい特徴があるため、カナダ国内でも特にオーロラ出現率が高いのです。

オーロラの見ごろはいつ?

オーロラというと、なんとなく冬に見るものというイメージを抱いている人も多いかもしれませんが、オーロラは年中見ることができます。

ただし、ベストシーズンとなると話は別。季節の変わり目は天気が不安定になりやすいのと、高緯度なため春~夏は太陽が沈むのがとても遅いことなどから、夏は8月中旬~9月下旬、冬は11月中旬~4月上旬がオーロラ鑑賞に適していると言われています。

冬は空気が澄んでいてオーロラがより美しく見えるのですが、夏は雪解け水でできた湖にオーロラが反射して逆さまに映るので、オーロラそのものだけでなく、湖面に映ったオーロラをダブルで楽しむことができます。

オーロラを見るならツアーに参加しよう!

私がイエローナイフを訪れたのは、夏のオーロラベストシーズンである9月上旬でした。

この時はオーロラビレッジというツアー会社を利用し、ダウンタウンから30分以上バスに乗って小高い丘の上まで行き、オーロラを鑑賞。2泊3日の観光で、2日間ともはっきりと大きなオーロラを見ることができました。

イエローナイフはあまり大きな都市ではないので、夜にライトの少ない町はずれに行くとオーロラを見ることができますし、ツアーに頼らずレンタカーなどを借りて自力で丘に向かって鑑賞することも可能です。しかし、やはりツアーを使うのがおすすめ。

ツアーに参加すればホテルまでの送迎はもちろん、鑑賞スポットでトイレや休憩場所に困ることはありません。また、何よりスタッフがサポートしてくれるので(ちなみにオーロラビレッジは日本人スタッフがメインでついてくれます)、安心してオーロラを満喫することができるのです。

夏シーズンはそれほどしっかりとした防寒着は必要ありませんが、どうしても環境が厳しくなるのが冬。