日本人が抱くカナダのイメージとしては、広大な地形豊かな自然、そして寒い国だというものが多いのではないでしょうか。

そのため、カナダへ渡航する日本人の多くは冬の防寒対策に力を入れると思いますが、実はカナダの冬は寒さだけでなく「ウインターブルー(冬季鬱)」にも注意が必要なのです。

それではこの記事では、ウインターブルーとは一体なんなのか、またどのような対策をとればいいのかについて、具体的にお話ししていきたいと思います。

まさか自分が鬱に!?ウインターブルーは誰でもなりうる

昨年、筆者はカナダに来てか初めての冬を体験しました。筆者の地元は日本でも有数の雪国だったのですが、カナダは地元よりも格段に冬の寒さが厳しく、外に出るのが億劫になってしまっていました。

そんな冬のある日、朝目が覚めても体がだるく、いくらしっかり寝ても体も頭もはっきりしない、何に関しても意欲が全く起きない…などといった症状が発生。

「きっと寒くて部屋の中に篭りっきりになっていたから、気分転換が必要なんだろう」と思い、ウォーキングに出かけたのですが、それでも気分がパッとせず、しばらくモヤモヤとした日々を過ごしていました。

その後しばらくしてから、カナダ在住歴が長い友人に「最近気分がパッとしなくて…」と相談したところ、それってウインターブルーだよ!」と指摘されたのです。

ウインターブルーという言葉を初めて聞いたので、初めはピンとこなかったものの、調べてみると症状や考えられる原因に心当たりが。

そして、カナダではウインターブルーは結構メジャーで、罹患率の高い症状であることが判明しました。

ウインターブルーはどういう症状なの?

ウインターブルーの症状としては、以下のものが代表としてあげられます。

  • 何時間寝ても起きられず、一日中眠い
  • 何に対してもやる気が起きず、面倒くさいと感じる
  • 集中力が続かず、仕事や家事が捗らない
  • 原因がわからない不安感やイライラがある

こういった症状の原因は、ズバリ冬の日照不足。カナダをはじめ、北欧やロシアなどといった高緯度にある国は、夏の日照時間はとても長いのですが、冬になると日照時間がとても短くなります。

例えば冬になると、午前7時を過ぎても外が暗いのに、お昼を過ぎるともう陽が傾き始める地域があるだけでなく、天気がどんよりしやすいため数週間も太陽を見ることができない…なんてこともよくあるのだとか。

なぜ日照時間不足がウインターブルーにつながるのかというと、体内でビタミンDが十分に作られないためです。