家族・恋人と一緒に暮らす、友達と仲良くする、職場で同僚たちとスムーズな仕事をする、わたしたちの生活は常に「人付き合い」によって成り立っています。

誰とでもうまくやりたい、対立を生みたくないなど、人付き合いを円満にしたいと思う方はたくさんいると思いますが、それに向かってただ努力することは、自分を消耗させるだけなのです。

他人は自分では変えられません。あなたが誰かと生きていくうえで大事な人付き合いをもっと気楽に、自分もハッピーになれるように変えてみませんか。

「よく見られたい」という下心の努力は報われない

人間は誰しも他人の評価を気にするもので、よく見られたいという気持ちは誰でも持っている感情です。それはどこかに属していたいという承認欲求であったり、誰かに必要とされたいといった自己肯定欲求であるかもしれません。

しかし、相手のことを考えずに「自分がいいと思う人物像」になりきることで、他人を満足させることはできません。

人を満足させるためには、相手の性格や性質を知った上で、その人ひとりひとりに合った対処法をとらなければいけないですよね。

「自分がいいと思う人物像」を演じ、相手に押し付けるだけでは、あなた自身も「なぜこの人はわかってくれないんだろう」といい気持ちにはなりません。また、相手にとっても「この人は自分の価値観を押し付けてくる人だ」と感じることでしょう。

本来の自分とは異なる人物を演じているあなたも、始めは良かったとしても、時間が経つにつれて装うことが辛くなってくるはずです。

加えて相手もあなたを認めてくれていないのですから、あなたの努力はまったく報われない行為になってしまいます。

他人のためにやったと思いがちな行為は、もしかしたら、自分の本能的な欲求を満たすだけの独りよがりな行為になってしまっているかもしれないということです。

自分を表現することの大切さ

社会のなかでうまく生きていくには、自分の感情を表に出さないことや、他人の意見に合わせなくてはいけない場面、間違っているといえない場面に何度も遭遇することでしょう。

しかし、これからの仕事がロボットに取り上げられてしまうようになる時代には、ロボットにはできない”自分ひとりだけの価値”が重視されるようになります。

上司や社会の目を気にして正しいことを正しいと言えなかったり、友達や恋人の機嫌を損ねないために自分の意見を言えなかったりすれば、いずれは爆発して長くは続きません。

誰も持っていない情報や技術のかけ算の答えは、あなたにもあるはず。それが自分を表現するための材料となります。他人にはないあなただけの価値が、相手にも満足を与えることに繋がるのです。

気持ちを押し殺すことよりも、自分をありのまま表現して認めてもらえた方が、自分も相手もよっぽどハッピーになれます。